人生とRPGの違い(5)初期設定と難易度

ロールプレイングゲーム(RPG) VS 人生ゲーム

(5)初期設定と難易度: 主人公スタート、調整済み vs ランダムスタート、未調整

ゲームが面白い理由の一つは、世界が自分を中心にして回っている感覚を味わえるからでしょう。ゲームの中であれば、誰もが主人公になることができます。女の子で言えばお姫様、男であればヒーロー気分を、手軽に味わうことができます。

人生ゲームでは、残念ながら私たちは主人公ではありません。

60億分の一の確率で、現実世界のどこかに、ランダムに生まれます。生まれる国、家庭環境、友人も含めた周囲の環境、さらには初期ステータス(賢さや体力など)も、運によって決まります。そしてこの初期設定は、自分で自分のことを決められるようになるまでの間、どうすることもできず、非常に大きな影響を受けることになります。

人生ゲームとPRGが、一目瞭然に違う点は、その生まれもっての不平等さです。

 

また、人生では、様々なイベントや、障害物、ストーリーにおいて、ゲームの世界のような難易度の調整がありません。順番に敵が強くなるわけではなく、いきなり乗り越えられるはずのない問題が次々と起きたり、かと思えば、易しすぎてつまらない時間が長く続いたりします。

反対に、RPGでは、いかにプレイヤーが苦痛を感じずに、楽しくゲームをプレイできるか、難易度調整のプロが心血をそそいで楽しい世界を設計してくれています。

人生ゲームでは、私たちに代わって、難易度を調整してくれる人はいません。また起きたイベントが自分に乗り越えられそうかどうかを見極めるのも、また私たちです。

 

まとめると、RPGでは、周りよりも幸運なステータスや立場で生まれ、自分のために調整された世界を生きることができます。

一方では、人生ゲームでは、初期設定はすべてランダムで決まり、成人するまで大きな影響を受けることになります。また、起きるイベントは、難しすぎたり、易し過ぎたりします。

 

このような違いを理解した上で、人生ゲームをプレイするために、何が必要かと言えば、まずこの非情なアンフェアさを、ゆっくりと受け止めることでしょう。

私たちには、好きでこの人生ゲームを遊んでいるわけではありませんが、すでにゲームは始まっています。そして、このゲームでは誰もが、配られた手札でプレイをすることしかできません。他人の手札を羨ましがったところで、目の前の状況を変えるには、持ち札を前向きに使う以外に道はないのです。


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