(7)平均プレイ時間: 10時間 vs 80年
人生とRPGの違い、今回は時間感覚についてです。
RPGは、ゲームプレイ時間は、スタートからクリアまでを平均すると10時間程度でしょう。ゲーマー具合によって、数百時間を一つのゲームに費やしたりしますが、目安の時間はこのようなものです。
一方で、人生ゲームのプレイ時間は、生まれてから死ぬまで、日本では平均して80年間にもなります。一つのゲームに費やす時間にしては、多すぎますね。早死にする人、健康長者になる人、色々いますが、平均して人生はこのような時間の長さです。
プレイ時間の長さが違うと何が違うのでしょうか?
答えは、一ターンの長さと、フィードバックが返ってくる時間の長さになります。
RPGでは、戦闘、マップ移動、ストーリー進展は、非常に早いテンポで進めることができます。これに対し、人生ゲームは、マップ移動ひとつとっても電車での移動に30分かかり、ストーリーの進展に至っては、月に一回進展があれば、相当早いほうでしょう。
人生ゲームのテンポが悪いということは、飽きやすい、興味を維持しにくい、ということになります。
また、自分が起こした行動がどのような影響を及ぼしたかを知るまでに、時間がかかり過ぎて、達成感や前に進んでいる感覚を非常につかみにくい仕様になっていると言えるでしょう。
逆に言えば、人生ゲームにおいては、小さい達成感を細かく得られるように、進み具合を測ることができれば、RPGに近づき、面白さが増すということになります。