人生ゲームの攻略法、第二回は、「ルールの前提を疑い、変化に早く対応せよ」です。
人生とRPGの違い(4)にて、ロールプレイングゲーム(RPG)では、プレイ中ずっとルールが変わらないことに対し、実際の人生ではルールは常に変化するものであることを説明しました。
例えば、80年代にはあった正解が、現在の日本では通用しなくなってきました。
大企業に入れば、安泰といわれていた時代が、シャープは鴻海に買収され、大手電機メーカー全8社を合わせても、韓国のサムスン一社に勝てない売上になっています。これは、バブル崩壊前まで、目標とすべき製造業のアメリカがいたのに対して、目標を達成した後、お手本がなくなったためです。
だから、旧ルールの正解だった年功序列も、終身雇用も揺れ動いています。
この記事で言いたいことは、ルールが変わったからベンチャーや中小企業に行け、という単純なことではありません。そもそも、高度経済成長期のお手本がある20年間というのが、歴史上稀に見る幸運な時代だったのです。
常に、新しい技術が実用化され、そのたびに古い技術で生きている会社の人達の生活を脅かすことになります。
ただ、新しいものが出てきてから、実際に我々の生活に影響が出るまでは、少し時間の猶予があるので、早めに情報をつかみ、自分や自分の勤める会社への影響を考えておくことが、備えていない人に比べて、私たちの生活を楽にできる、そういいたいのです。
ルールの変化のきざしは、どうすれば気づけるか。
振り返ってみてほしいのですが、Mixiが出てきたとき、iPhoneが出てきたとき、Lineが出てきたとき、どのような反応を示したでしょうか。いち早く、サービスを試せることに越したことはないですが、じわじわと周りの人が使い始めるときがあったと思います。「使い心地を聞く」、「悪くなさそうなら試してみる」で十分だと思います。
その手触りが、一歩変化のきざしを掴むことだからです。